たんけんすわのまち 決戦編1

2011年二回目の諏訪行軍はこれまでの総決算。
今まで距離的に厳しくて行けなかった場所を全て制覇するのが目的です。
そのために今まで電車とバスだった移動手段に代えてレンタカーを導入。これで諏訪市街は完璧なはず。
とはいえ初日は呑み歩きもあるので車は使えないので、とりあえず茅野市街を徒歩で回って時間を潰して、
その後呑み歩きに行ってやろうと言う算段。まさにパーフェクト。史跡も酒も捨てがたいからな。

なんて計画立ててたら地震ですよ。M9.0ですよ。例大祭どころか呑み歩きも吹き飛びましたよ。
まあ仕方ない。というかガソリン不足で車借りられるのか?そもそもこんなタイミングで旅行行けるのか?
と思ったりもしたけど自粛ばっかじゃ始まらない。丁度諏訪地方の観光業界も集客減でダメージ受けてるとの
ニュースも入ってきたのでやっぱり決行!
呑み歩きが無くなった分徒歩で回る範囲を広げ、その分ガソリンを浮かせて一石二鳥にしようじゃなイカ。

はい。いきなりやらかしましたよ。電車に乗った後に
携帯電話忘れるって大ポカを…
行く場所は全てGoogleマップに入力してあるので、他の何より携帯忘れは致命的。
特急乗る前に気付いたので戻ることはできたけど、特急には乗り遅れましたとも。
お陰で諏訪到着は予定より一時間の遅延のAM 10:00

さてここからが問題。本来は9:00着で茅野市街を見て回って、
三時間くらいの行程を見越していたので終わる頃にはお昼頃。そのまま昼食、という算段。
しかし今からだと昼過ぎ、10km近く歩くのに途中で食堂でも発見できなければ
スタミナ不足でぶっ倒れてしまう…(大袈裟)
そこで予定変更。茅野駅から2km程南下した場所にある酒室神社へ行こう!
あそこなら往復で1時間くらいだし戻ってくれば12時前、昼食にはもってこいだ(食事は大切)
そんなわけで史跡巡りスタート!

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酒室神社到着。いやー長かった。2kmって結構あるもんですな。
ここも神社の摂社三十九社の一つ。今回は七石、七木と三十九社の制覇が目的なので早速一つ。
酒室神社は後で触れるところがあるので今回は写真だけ。
駅に戻る前にちょっと寄り道して、三輪神社へ。
こっちは今回の目的地には入っていなかったのですが、
酒室神社に行く途中に目に入ったので(と言うよりも横にあるおかめ神社が気になった)
帰りに寄ってみることに
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で看板を見れば、本殿の彫刻が三国志をモチーフにしてるだと!!?
これでも三国志好きである以上、捨て置くわけにはいかん。おかめ神社?なんだそりゃ食えるのか?(ぉ
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北面。蜀の三傑桃園に義を結ぶ。
関羽、張飛はわかるけど劉備が隠れてしまった…
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東面。黄石公張良に兵書を授くる。
これは三国志じゃなくて項羽と劉邦の時代の伝説ですな
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南面。玄徳赤兎馬に鞭打って檀渓を越ゆる。
劉備の馬って的盧のはずだけど……


予想外の収穫でした。さて、駅前のビルで昼食を挟んで後半戦開始。
午前中回る予定だった茅野市街の史跡へGo!
まずは駅のすぐ近くにある犬射原社。
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後で行く予定の御座石神社でのどぶろく祭の際に参向される場所だけあって
石祠だけですが社地は広いですな。
ここからさらにショッピングセンターイオを目指すわけだが、
途中茅野市役所前でみんなのテンホウ発見!
まさかこんなところにあったとは。ちっ。知っていればこっちで昼ご飯にしたのだが…
※テンホウ:長野県に展開されているラーメンチェーン店。月二回の餃子半額デー、
       毎月14日テンホウの日では店舗毎に異なるサービスを実施、
       三世代ファミリーへの食事券贈呈、ポイントカードと
       サービスの豊富さは尋常じゃないぞ

      
気を取り直してイオに到着。しかし目的は買い物ではなく、
敷地内に鎮座する石田祝神社。

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要は石田さん家の祝神ですが、このあたりに諏訪七木の柳湛があったとか。
神様を降ろした木とは言え植物なのでとっくの昔に消滅しているので
痕跡自体ありませんけど。ショッピングセンターの前じゃあ想像もできないか…
駐車場の向かいには竹村さん家の祝神も。
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こちらも柳湛跡の推定値に入っているので両方見ておけばまあ柳湛到達と言えるのかな。

イオで休憩の後、ビーナスラインに沿って移動。このあたりには食事処が多いなぁ。
数分歩いて御座石神社到達。
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諏訪七石の一つ、御座石はここ。本宮にあるという説もあるけれど、
あったとしてもたぶん神居内だろうから確認不可能。
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大体のところはこの石じゃないかと言ってるけど、御座石とはどこにも書いてないんだよなぁ。
まあ他にどれかと言われても困るのでやっぱりこれを御座石としておくしか…(ぇ
近くに大きな石もあったけど
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別の石ですた。矢ヶ崎村七石も気になるけど、やはり不明な物が多いので
やっぱりやめておこう。気が向いたらと言うことで。

さて次の目的地は上川の向かい。直線距離にして50M程。
何だよ近いじゃんと言われそうだが、行く道は無し。
やや先に進んだ先の鬼場橋を渡れば対岸には渡れるものの、
そこからはさらに遠回りしなくては目的地にたどり着けず。
Googleマップを頼りに近づこうとするものの田んぼの真ん中にでてしまった…
いや実際田んぼの真ん中にあるんだけどね。
とにかく畦道を通って目的地の矢作八幡社に到着。
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この付近で桜湛神事があったとの事で、諏訪七木推定値の一つ。
何故か結界で区切られた石が気になる。
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さらに次の場所はやはり地図上は近い物の、丘に沿って遠回りする必要があり。
粟沢城跡付近にあるというもう一つの桜湛とされている大天白社跡へ。
が、下調べした場所を探しても霊園なので石碑らしき物は見つからず。
墓石ならたくさんあるけど…お彼岸なので邪魔になってはいけないので
大手を振って捜す訳にもいかず、しばらく先を進んだら…ありましたよ。
場所ずれてましたよ。数十Mほど。
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石碑の裏に書いてあるとおり、やはり木そのものは古くに無くなってしまったようで。
桜湛も推定地を両方回っておいたので到達と。

茅野市街の散策も残るは一箇所。足ももうガタガタだけど回らずにはいられない。
茅野市神之原の七社明神社を目指す。
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ここは諏訪七木の干草(檜)湛跡。
天気は良かったはずですが、日当たりが悪いのか社殿付近はぬかるみになっており
結構歩きづらい。参拝終わったら足がドロドロだった…

さて後はまた駅に戻るのみ。一旦子の神へ。
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ここまでくれば後は御柱祭の時に通ったルートをそのまま進めば駅前の木落し公園にでるはず。
ただ、そこまで3キロはあるけど…
足は限界を超えていたけどバスが通る気配もないので歩くしかない。
くそっ。車使えばいいものをなんで徒歩でなんか…(元々このルートで車使う予定は無かったけど

さて次はどうするか。何しろ予定通りに進んでしまったので、
現在時刻は15時。呑み歩きがあったら丁度いい時間だけど、中止になっている以上
ホテルのチェックイン時間まで4時間をどう潰すか。
後回ってないところは本当に車でもないと行けない距離だし、
かと言って大社に行くには中途半端な時間。そこでしばし思考を巡らせ…

…御射山社、行ってるみか?と思いつく。
あそこならすずらんの里駅から2km位。まあ徒歩でも何とかなるかという距離だし
一旦荷物を持って駅のロッカーにでも放り込んだら御射山行った帰りに
回収してそのまま上諏訪に行けばOK!すばらしい作戦だ!
そうと決まれば早速直行。このあと地獄が待ち受けていようとは……
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すずらんの里駅着。まさか無人駅だったとは…
というか改札すらなかったし。いや、それはまだいい。

なんでロッカーがないんだよ!大荷物持って来ちゃったよ!


自分の無知を嘆いてもしょうがない。疲労の溜まった足に重い荷物を持ったままの
行軍はかなり辛いが、このまま進むしかない。2kmならなんとかなるだろう。
ほら、駅のすぐ前に鳥居もあるしさ。
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なんか鳥居の後ろは山にしか見えないけどアレだ。
きっと古来の参道とか大祝が通った道だったりするんだよ。
だからここを行けば御射山社に着くはずだ!
そう思ったのは全ての間違いだった。今なら間に合う。引き返せ、引き返すんだ……!
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どこだここは・・・


山道どころか魔境にしか見えないんだけど…
春先だからまだいいものの真冬だと遭難しそうだし
夏だと薮が生い茂ってやっぱり遭難しそうだ…
幸い電波は通じるのでGPSを頼りに進んで何とか車道に合流。
最初からそっち通った方が楽じゃないか。何やってんだ一体……

途中でコンビニがあったのはラッキー。補給ができたぜ。
さすがに車道だと歩きやすいし看板もあるので御射山社にも楽に到達。
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案内板を見るとかなり見るポイントが多いなぁ。
よろしい。じゃんじゃん見てやろうじゃないか。
まずは案内板向かいの富士浅間社と道から離れたところにある歌碑、句碑群。
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富士浅間社はともかく歌碑等はちょっと近寄りにくいし
たぶん読めないので遠目に見るだけ。
さらに進んで御射山社が見えてきましたよ。
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長い社殿に御射山社、国常命社が納められています。
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御射山社(左)
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国常命社(右)
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近くには神楽殿
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離れた場所には穂屋が。今は骨組みだけだけど
御射山祭ではススキの穂で囲われ簡易の家屋になる。
昔は他にも数多くの穂屋があったとか。
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穂屋の脇には上社摂社の大四御庵が
ちなみに同じく摂社の山御庵は御射山社を指す
  
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初代大祝、有員の墓(と謂われている)
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神功皇后社
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子安社
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境内最奥にある三輪社
 
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逆に入り口近くにある鳥居
付近は矢場の跡


いやー。苦労した分数多くの見所があり見ごたえは十分。
大社を除けば最高クラスの史跡だなぁ
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参道には松並木があったそうだけど現在は殆どが残っておらず。
その残った松もどれだったのかは判らなかった。
こうして一日目が終了。思ったより盛りだくさんになってしまった。
二日目はいよいよ車を投入。遠い史跡の攻略を目指しますぞ。


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